自宅のメインPCのCPUは、6年前に購入したCore i7-2600(Sandy Bridge)です。そろそろ新しいCPUに換えたいところなのですが、Skylake、Kaby Lakeに至るまで歴代のIntelのプロセッサーは、(ベンチマークはさておき)体感速度でSandy Bridgeとそう変わらない気がして食指が動きませんでした。
しかもCPUを交換するとなると、マザーボードは当然のこと、メモリーもDDR4が必要となりさらにハードルが上がります。それだけの費用対効果があるのか考えると、なかなか踏ん切りがつかずにいました。
そんなところに8コア16スレッドで約4万円という価格で発売されたのが、AMDのRyzen 7 1700です。これならマザーボードやメモリーと合わせて6万もあれば揃えられそうな気配。Intelの8コアモデルはCPU単体でも10万以上して高嶺の花でしたから、衝撃的な価格と言えるでしょう。
8コア16スレッドなら、4コア8スレッドのSandy Bridgeの倍ですから、少なくともエンコードにおいては体感できる差があるはず!と見込んで購入することにしました。
購入したものは以下の通り。最近秋葉原まで行くのが億劫で、すべて地元のPC DEPOTで購入しました。
CPU: AMD Ryzen 7 1700 41,580円
M/B: ASRock AB350 Pro4 13,500円
メモリー: CFD W4U2400PS-4G (4GB×2) 4,880円
メモリーが異常に安かったので少々不安だったのと、出来れば8GB×2にしたかったのですがDDR4が高騰している時期なので我慢。
マザーボードは今も使っているASRockにしました。特にメーカーにこだわりは無いのですが、ASRockは安くてもまともなのがいいですね(付属品は最低限のものしかありませんが)。他社のB350マザーと違い、USB 3.1のポートが無いのが少し気になりましたが、使う予定も無いのでまぁいいかと割り切りました。
結果、合わせて税込み59,960円と僅かながらも6万円を切る値段で購入できました。
ケースや電源、ビデオカードやドライブ類は今までのものを流用して組み直し、OSはちょうどWindows 10のCreators Updateがリリースされたところだったので、これが適用された状態のインストール用USBメモリーを作って新規インストール。
マザーボード付属のDVDからドライバー類を入れ、特に問題もなくあっさり稼働しました。
CPUクーラーは付属のものを使いましたが、静かだし光って格好いい(笑)しばらくこのまま使うことにします。
さて使ってみての感想ですが、案の定Webを見たりOfficeを使ったりという用途ではほとんど違いはありません。ゲームでも、、、うーん。差は感じられませんねー。
では肝心のエンコード性能です。PT1で録画した5分間のTSファイルを、HandBrakeで圧縮した際にかかった時間を計測してみました(Fast 1080p30のプリセットを使用)。
[2017/7/16追記] CPUクーラーを虎徹 MarkⅡに交換し、3.80GHzにOCしても安定動作するようになったので、計測結果を追加しました。
H.264 AVC | H.265 HEVC | |
---|---|---|
Ryzen 7 1700 定格動作 | 2分4秒 | 3分59秒 |
Ryzen 7 1700 OC 3.80GHz | 1分44秒 | 3分18秒 |
Core i7-2600 | 3分59秒 | 8分7秒 |
ご覧の通り、H.264、H.265ともにほぼ半分の時間に短縮されています。H.265でも元の動画再生時間より短い時間でエンコードできるのはいいですね。
もちろんNVEncやQSVなどのハードウェアエンコードを使えばもっと速いのですが、品質を考えるとソフトウェアエンコードしたいときも多いので、この差は大きいです!
8コア16スレッドがフル稼働している様子。壮観ですね(笑)
今のところ定格で使っていますが、ゴールデンウィークにはOCも試してみようと思っています。
というわけで、ようやく6年前に組んだSandy Bridgeから脱却することができました。今のところ効果を実感できるのはエンコードの時間短縮ぐらいですが、OSをクリーンインストールし直したこともあってか、最近立ち上げ時に動作が怪しかったのも解消され、心なしか動きもきびきびとしています。
さらに手頃な価格のRyzen 5も発売されましたので、エンコード目的の方はもちろん、そうでない方もそろそろ新しいCPUで気持ちよくWindows 10を動かしたい方にはオススメできるのではないでしょうか。
今年はVegaも発売されるといいますし、AMDには頑張って欲しいですね。
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