日経新聞の連載小説一覧(夕刊編)

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日本経済新聞の連載小説リスト。【朝刊編】に続いて【夕刊編】です。
こちらも私が読んだことのある、2005年以降に連載されていた作品です。

私の一押しは山本一力 『おたふく』なんですが、 篠田節子 『薄暮』や、小池真理子 『無花果の森』も何となく夕刊らしい雰囲気(笑)で好きでした。

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有栖川有栖 『折れた岬』

挿絵:大路浩実、2024/6/21~
参考リンク: 夕刊小説・有栖川有栖「折れた岬」21日連載開始(日経)

連載小説をさらに楽しむ 「折れた岬」副読本 - 日本経済新聞
有栖川有栖氏による小説「折れた岬」(画・大路浩実氏)が日本経済新聞夕刊で連載中です。舞台は南伊豆の架空の町。ミステリ小説を手掛けてきた編集者・滝原が引退し、折れ曲がった岬が見える家に移り住んだのはある作家の謎を探るためでした。物語をより深く...

朝井リョウ 『イン・ザ・メガチャーチ』

挿絵:津上みゆき、2023/4/1~2024/6/20
参考リンク: (お知らせ・小説)新しい連載小説 イン・ザ・メガチャーチ(日経)

連載小説をさらに楽しむ 「イン・ザ・メガチャーチ」副読本 - 日本経済新聞
朝井リョウ氏による小説「イン・ザ・メガチャーチ」(画・津上みゆき氏)が日本経済新聞夕刊で連載中です。好きな対象を熱烈に応援する「推し活」を、その仕掛けを施す側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側、世代の異なる各視点から描く現代小説であり...

宮城谷昌光 『諸葛亮』

挿絵:村上豊(2022/1/4~8/1)・原田 維夫(2022/8/2~2023/3/31)、2022/1/4~2023/3/31
参考リンク: (お知らせ)新しい連載小説「諸葛亮」(日経)
参考リンク: 村上豊さんが死去 挿絵・絵本画家(日経)

連載小説を深く楽しむ 「諸葛亮」副読本 - 日本経済新聞
宮城谷昌光氏による小説「諸葛亮」が夕刊で連載中です。舞台は2世紀末〜3世紀の中国。群雄が割拠し、やがて魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国が天下を三分しました。主人公の諸葛亮(しょかつりょう)は成年後の別名「あざな」が孔明(こうめい)。漢...

ずいぶん『三国志』について書いてきた。だが、そこに登場するひとりを選んで、大きな構想に移植するのは、これが最初であり、最後となろう。そのひとりとは、諸葛亮以外に考えられなかった――(日本経済新聞連載開始にあたっての「作者の言葉」より)
大河小説『三国志』全12巻完結からはや10年。この「作者の言葉」に、宮城谷作品ファンのみならず、日本中の歴史小説愛好家が期待をふくらませているに違いない。
「三国志」にはあまたの個性的な名将、名臣が登場するが、日本で最も名を知られるのが諸葛亮(孔明)であろう。冒頭の「作者の言葉」はこう続いている。
――かれの人気は、おそらく劉備や関羽などをしのいでおり、たぶんどれほど時代がかわっても、最高でありつづけるにちがいない。通俗小説である『三国志演義』が、諸葛亮を万能人間、いわば超人にまつりあげてしまったせいでもあるが、そういう虚の部分を剝いでも、多くの人々の憧憬になりうる人物である――
「三顧の礼」「水魚の交わり」「出師表」「泣いて馬謖を斬る」「死せる諸葛、生ける仲達を走らす」といった名言・名句はそのままに、諸葛亮の実像に迫ろうとするこの作品の冒頭はこのように始まる。
――春を迎えて八歳になった。かれは景観から音楽を感じるという感性を備えている――
乱世に生きながら清新さ、誠実さを失わない、今まで見たことのない諸葛亮がここにいる。

荻原浩 『ワンダーランド急行』

挿絵:タケウマ、2021/1/4~2021/12/28
参考リンク: 連載小説、荻原浩「ワンダーランド急行」1月4日スタート(日経)

似ているが……ここは私の世界じゃない――
作品初出は、コロナ禍で行動制限中の日経新聞夕刊
主人公が迷い込んだ異世界が現実を先取り?

朝井まかて 『秘密の花壇』

挿絵:卯月みゆき、2020/1/4~2020/12/28
参考リンク: 連載小説、朝井まかて「秘密の花壇」1月4日スタート(日経)

日本の小説の祖・曲亭馬琴、「八犬伝」を生んだ劇的人生!
200年の時を超え、作家の本分に迫る傑作長編!!

大名の家臣の家に生まれるも何一つままならず、彷徨い続けた青年時代。放浪の末、当代一の戯作者・山東京伝の門をたたき、蔦屋重三郎の店に奉公して戯作の道に踏み出す。葛飾北斎らとの交誼を経て、馬琴はやがて江戸随一の戯作者となりおおせるのだが……
妻はヒステリー、愛する息子は柔弱、『南総里見八犬伝』に着手するも板元とはトラブル続き。それでも馬琴は、武家である滝沢家再興の夢を捨てず、締切に追われながら家計簿をつけ、息子とともに庭の花園で草花を丹精する。
狷介で知られた馬琴の素顔、けなげな哀歓が鮮やかに蘇る。苦難の末、大戯作者が辿り着いた花園とは?

↓連載時の『秘密の花壇』から改題

高樹のぶ子 『小説伊勢物語 業平』

挿絵:大野俊明、2019/1/4~2019/12/28
参考リンク: 新しい夕刊小説「小説伊勢物語 業平」1月4日から(日経)

千年読み継がれてきた歌物語の沃野に分け入り、美麗な要望と色好みで知られる在原業平の生涯を日本で初めて小説化。現代語訳ではなく小説に紡ぐことで、日本の美の源流が立ち現れた。これは文学史的な事件である!

山田詠美 『つみびと』

挿絵:横尾忠則、2018/3/26~2018/12/25
参考リンク: 新しい連載小説 山田 詠美  横尾 忠則画(日経)

灼熱の夏、彼女はなぜ幼な子二人を置き去りにしたのか。追い詰められた母親、痛ましいネグレクト死。小説でしか描けない〈現実〉がある――虐げられる者たちの心理に深く分け入る迫真の衝撃作。

木内昇 『万波を翔る』

挿絵:福田美蘭、2017/2/20~2018/3/24
参考リンク: 新しい夕刊小説「万波を翔る」2月20日から(日経)

この国の岐路を、異国にゆだねてはならぬ

開国から4年、攘夷の嵐が吹き荒れるなか、幕府に外交を司る新たな部局が設けられた。実力本位で任ぜられた奉行は破格の穎才ぞろい。そこに、鼻っ柱の強い江戸っ子の若者が出仕した。
先が見えねぇものほど、面白ぇことはねぇのだ――

安政5年(1858年)幕府は外国局を新設した。しかし、朝廷が反対する日米修好通商条約を勅許を待たず締結したため、おさまりを知らぬ攘夷熱と老獪な欧米列強の開港圧力という、かつてない内憂外患を前に、国を開く交渉では幕閣の腰が定まらない。切れ者が登庸された外国奉行も持てる力を発揮できず、薩長の不穏な動きにも翻弄されて……
お城に上がるや、前例のないお役目に東奔西走する田辺太一の成長を通して、日本の外交の曙を躍動感あふれる文章で、爽やかに描ききった傑作長編!

維新前夜、近代外交の礎を築いた幕臣たちの物語。勝海舟、水野忠徳、岩瀬忠震、小栗忠順から、渋沢栄一まで異能の幕臣たちが、海の向こうと対峙する。

川上弘美 『森へ行きましょう』

挿絵:皆川明、2016/1/4~2017/2/18
参考リンク: 本紙夕刊小説、1月4日から新連載 川上弘美氏の「森へ行きましょう(日経)

1966年の同じ日に生まれた、パラレルワールドに生きるふたりの女性。それぞれの人生には無数の岐路があり選択がなされる。そのとき、選んだ道のすぐそばを歩いているのは、誰なのか。

貴志祐介 『擁壁の町』

挿絵:浅賀行雄、2014/10/14~2015/12/28
参考リンク: 本紙夕刊小説、10月14日から新連載 貴志祐介氏の「擁壁の町」(日経)

単行本化されていないようです。

火坂雅志 『天下 家康伝』

挿絵:大野俊明、2013/4/1~2014/10/11
参考リンク: 本紙夕刊小説、4月1日から新連載 火坂雅志氏の「天下 家康伝」(日経)

天下は一人のためにあらず!
惜しまれつつ急逝した著者最後の文庫本。信長の着想力も、秀吉の魅力もない家康が何故天下人になりえたのか、その謎に挑んだ意欲作。

重松清 『ファミレス』

挿絵:峰岸達、連載期間:2012/2/2~2013/3/30
温かみのある峰岸徹氏の挿絵

料理は、優しさなんだ。食べる相手の笑顔を見たいと思う、ってことなんだ。
中学校教師の宮本陽平は、子どもたちが家を出て、妻・美代子との初めての二人暮らしに困惑中。
ある日陽平は、美代子の署名入りの離婚届を見つけてしまう。
彼女は離婚を考えているのか?
唯一の趣味である料理を通じた友人の一博と康文は、様子のおかしい陽平を心配するが、彼らの家庭も順風満帆ではなく……。
「人生とは、腹が減ることと、メシを食うことの繰り返し」。
50歳前後の料理好きオヤジ3人を待っていた運命とは?

●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作

「メシをつくって食べること」を通して描く オヤジ3人の奮闘×家族問題
中学校教師の宮本陽平が見つけた離婚届には、妻・美代子の署名が入っていた。
彼女に問いただすこともできずに途方に暮れる陽平。
そして料理仲間の一博の家では、料理講師のエリカとその臨月の娘がなぜか居候。
陽平と、幼なじみの康文も巻き込んだ出産騒動に。
50歳前後のオヤジ3人それぞれの奮闘の行方は――?
「メシをつくって食べること」を横軸に描き出す、夫婦、家族、友情。
人生の滋味がぎゅっと詰まったおいしい物語。

●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作

角田光代 『空の拳』

挿絵:池田進吾、連載期間:2010/12/14~2012/2/1

突き上げられた拳は、何を掴むのか

入社三年目の出版社社員・空也が配属されたのはボクシング雑誌。ジムにまぎれこんでから広がる、パワフルで熱い世界を描く長編小説。

小池真理子 『無花果の森』

挿絵:柄澤齊、連載期間:2009/11/9~2010/12/14
【第62回芸術選奨文部科学大臣賞受賞作】

小雨の降りしきる午後、夫の暴力に耐え切れなくなった新谷泉は、家を飛び出した。隠れ場所を捜し、ごくありふれた地方都市に降り立った彼女は、狷介な高齢の女性画家に家政婦として雇われることになる。降り続く雨のなか、時間だけが静かに流れゆく日々を過ごす泉は、思いがけない人物と出会う……。追いつめられ、全てを失った男女の愛と再生の物語。芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

山本一力 『おたふく』

挿絵:原田維夫、連載期間:2008/10/20~2009/11/7

失政で沈む江戸経済を救うのは町人のアイデア。傑作長編

賄賂の横行、札差たちを震撼させた借金棒引き令。どん底に落ちた江戸経済を救うのはある志高き商人! 一級経済エンタテインメント

篠田節子 『薄暮』

挿絵:影山徹、連載期間:2007/10/1~2008/10/18

田園を美しく輝かせる一瞬の光が、雪国に厳しい冬の訪れを告げる――。封印されていた一枚の絵が脚光を浴びた時、「閉じられた天才画家」は妻の元を離れ、郷土の人々の欲望と疑心がうごめき始める。著者の新境地を示す傑作長編!

薄暮
日経BPマーケティング(日本経済新聞出版

内田康夫 『地の日 天の海』

挿絵:戸屋勝利、連載期間:2006/7/10~2007/9/29

若き日の天海上人が目にした戦国最大の謎とは!?
若き日の天海は光秀、秀吉、信長ら戦国の俊傑と出会い、動乱の世に巻き込まれていく。その中で彼が見たものとは。「本能寺の変」に至る真相と、秀吉の「中国大返し」という戦国最大の謎を解き明かす渾身の歴史大作!

壮大なスケールで戦国の英傑たちを描く歴史大河小説!
乱世を渡り歩き、秀吉ら戦国の英傑らと奇縁を得た若き日の天海。時は信長の天下かと思われたが、そこには予想だにしない破滅の足音が近づいていた……。構想20年、ミステリの名手が歴史の謎に迫る野心的大作!

諸田玲子 『奸婦にあらず』

挿絵:宇野亜喜良、連載期間:2005/5/30~2006/7/8

決して叶わぬ恋情を内に秘め、想い人の井伊直弼と同じ「志」に生きた忍びの女・村山たか。ペリー来航、安政の大獄、桜田門外の変、尊皇攘夷の討幕運動・・・・・・彦根・江戸・京を舞台に繰り広げられる、新田次郎文学賞を受賞した凛々しき男と女の人間ドラマ。

榊東行 『ホームドラマ』

挿絵:佐々木悟郎、連載期間:?~2005/5/28

単行本化されていないようです。

 

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