グロービスMBAシリーズ 読書ガイド

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全13巻(2011年4月現在)あるグロービスMBAシリーズ。実例や図表が豊富で読みやすく、経営学を体系的に勉強するにはもってこいのシリーズなのですが、友人が何から読んでいいか分からないと言っていたので、読んだことがある本を中心に簡単な紹介を書いておきます。

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全般

経営学の各領域について全般的に触れている本。最初に読むのもいいですが、広く浅くという感じなのである程度勉強してからサラッと復習に使う手もあります。

思考系

MECE、ロジックツリー、ピラミッドストラクチャー等、論理的思考のフレームワークを学びます。

定量データの扱い方について書かれた本です。定性分析と定量分析は経営分析の両輪で、片方だけでは説得力に欠けます。何事もバランスが大切ですよね。

モノ・戦略系

セリングの対極概念であるマーケティングは、「モノを売るための仕組みづくり」を学びます。今の世の中では必須ですし、他の多くの分野と関係しているので早めに勉強しておくことをオススメします。

マーケティングよりも一段上のストラテジーを学びます。ヒト・モノ・カネ、すべてのリソースを総動員することになりますので、各分野を一通り勉強した後に読むと効果的でしょう。

製造業やサービス業で特に重要となるオペレーションについて学びます。

カネ系

前半が財務会計、後半が管理会計の二部構成になっています。これも必須の知識なので、前半の財務会計のパートだけでも早めに読みましょう。

MBAのファイナンスというと、通常コーポレート・ファイナンスとインベストメントに分かれます。この本はコーポレート・ファイナンスについて書かれた本で、投資の判断や企業価値、資金調達などが主な話題になります。
インベストメントの領域まで含めて勉強したい方には、現代ファイナンス論 改訂版 ― 意思決定のための理論と実践をオススメします。

ヒト系

人的資源管理(HRM:Human Resource Management)、について書かれた本です。組織や人事システムの設計について学びます。

組織行動学(OB:Organizational Behaviour)の中でもリーダーシップについてフォーカスを当てた本です。HRMとOBもバランスが大事と言われます。

その他

MBAのコースにはミクロ経済学が含まれていることも多いのですが、ゲーム理論もその一分野です。もう少し広い範囲のビジネスエコノミクスを勉強したい方には、プラクティカル産業組織論 (有斐閣アルマ)や、企業経済学 (プログレッシブ経済学シリーズ)などがいいと思います。

最後にオススメの読書順を書いておきます。それぞれが独立しているので別にどこから読んでもいいのですが、少しでもこれから読む方の参考になればと思います。

クリティカル・シンキングはすべての分野に関わる、コンピューターで言えばOSに相当する部分なので、最初に読んでおくといいでしょう。次いでヒト・モノ・カネの各分野について一冊ずつ読むと、全体的な見通しが良くなると思います。
例えば、クリティカル・シンキング→マーケティング→組織と人材マネジメント→アカウンティング→ファイナンス→経営戦略 のような順番が考えられます。あとは興味に応じて各分野を深掘りしていけばいいんじゃないでしょうか。

そして、本を読んで自分に合っているなと感じたら、是非グロービスの実際のクラスも検討してみてください。私も仕事を続けながら4年がかりで10講座くらい受講しました。まだまだ修行中の身で偉そうなことは言えませんが、理論は人相手に実践して初めて身に付くことを実感しています。それなりの値段はしますが貴重なトレーニングの場になること請け合いですよ。

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