政治哲学という日本人にとって斬新なテーマと見事な対話式の授業で、昨年放送されるやいなや一躍社会現象となったマイケル・サンデル教授の『ハーバード白熱教室』。そして今年、20歳のときに知っておきたかったことの著者、ティナ・シーリグによる『スタンフォード白熱教室』が始まりました。
テーマは創造性とイノベーション(Creativity and Innovation)。全8回のコースで、スタンフォードで10回で行われているコースのショートバージョンだそうです。
初回は効果的なブレーンストーミングの方法についてで、全部で4つの演習がありました。
最初は自己紹介とアイスブレイクを兼ね、グループメンバーの共通点を見つけようというもの。それも出来るだけ意外性のあるものを。
2番目は、相手の発言を否定せず「Yes, And」で自分の考えを付け足していく練習。「Yes, But」ではなく、「Yes, And」で考えるようにするとどんどん奇抜なアイデアが出てきて面白かったです。
続いて、ホワイトボードを使ったブレーンストーミング。全員立ってブレストするとテンションが上がって効果的だという意見には納得。そして最後はマインドマップを用いた演習でした。
ちょうど今、フェイスブック 若き天才の野望を読んでいるのですが、その中にザッカーバーグらフェイスブックの創立者達が学生寮の廊下にあるホワイトボードを使ってブレーンストーミングする場面が何度も出てきます。
彼らはハーバードですが、アメリカでは学生時代から創造性を引き出すための方法論を学び、地道な訓練を積んでいるんですね。よく日本人は創造性が乏しいとかイノベーションが苦手だとか言われますが、この番組を見ると教育者の役割が決定的に重要だというのが分かります。こういった海外の素晴らしい授業を、もっともっと紹介して欲しいものですね。
【今後の放送予定】
第1回 5月 1日(日) 「ブレーンストーミングで可能性を探れ!」
(再放送)5月 8日(日) 00:20~01:20
第2回 5月 8日(日) 「名札をめぐる冒険」
第3回 5月15日(日) 「最悪の家族旅行を考える」
第4回 5月22日(日) 「6つの考える帽子」
第5回 5月29日(日) 「プレゼンはアートだ」
第6回 6月 5日(日) 「パズルのピースが足りないとき」
第7回 6月12日(日) 「真っ赤なウソを見破る」
第8回 6月19日(日) 「新しいコーヒー体験」
![]() |
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 ティナ・シーリグ Tina Seelig阪急コミュニケーションズ 2010-03-10 売り上げランキング : 134 |
![]() |
ティナ・シーリグのスタンフォード大学白熱講義 (DVD付き) ティナ・シーリグ宝島社 2011-04-23 売り上げランキング : 1047 by G-Tools |
コメント