三菱一号館美術館の『マリー=アントワネットの画家 ヴィジェ・ルブラン展』を観てきました。鑑賞券をもらっていたのに、震災等でなかなかタイミングが合わず、なんとか最終日に滑り込んだのでした。
ヴィジェ・ルブランは王妃マリー=アントワネットのお抱え画家として、王侯貴族の華やかな肖像画を描いた女性なんだそうです。図録の表紙に描かれているのが自画像なんですが、綺麗な方ですねー。
その後フランス革命が起こり、マリー=アントワネットは断頭台にかけられるわけですが、ヴィジェ・ルブランも一人娘を連れ亡命生活を余儀なくされます。写真左側の自画像はその後に描かれたもので、美しさの中に時代の波に立ち向かう意志の強さのようなものを感じます。絵も素晴らしいのですが、彼女のドラマチックな人生の方にも興味を惹かれました。
意外なことにヴィジェ・ルブランの回顧展は、一度だけアメリカで開催されたのみで、日本はおろか祖国のフランスでも開かれたことは無いんだそうです。同時代に活躍した他の女性画家たちの作品と合わせ、ヴィジェ・ルブランを日本に紹介した今回の展示は意義のあるものと言えるでしょう。
マリー・アントワネットの宮廷画家—ルイーズ・ヴィジェ・ルブランの生涯 石井 美樹子河出書房新社 2011-02-04 売り上げランキング : 12285 |
コメント