こんにちは、lizard.kです。
今年のゴールデン・ウィークは、家で過ごすうちにあっけなく終わってしまいました。
連休最終日の昨日は風呂掃除に精を出し、ふだんやらないようなところまで綺麗にしたので達成感はそれなりにあるんですが、早くいつもの生活に戻って欲しいです。
さて、例年より長い物書堂のセールも終わりが近付いてきましたので(2020年5月21日まで)、今年は何を買おうか悩んだ末、新発売の日本語シソーラス 類語検索辞典 第2版を購入しました。

通常価格 5,140円のところ2020年5月21日までは特別価格 4,040円になっています。辞書アプリとしては少し高めですが、書籍では16,500円する代物なので納得できる価格ではあります。
ところで私もそうでしたが、類語辞典って何が便利なのかいまいちピンとこない方も多いのではないかと思います。
実際に使ってみるとすごく便利で楽しい辞典だったので、そのあたりのご紹介からしてみようと思います。
日本語シソーラスの使用例
類語辞典の使い方としては、似たような言葉で言い換えたいときに引くというのが一般的だと思います。
その際、物書堂の辞書アプリでは、他の国語辞典と連携させることで非常にスムーズに類語の意味を確認できます。
言葉で書くより見てもらった方が速いと思いますので、動画を撮りましたからご覧ください。
この例では、「喧々諤々(けんけんがくがく)」の類語を日本語シソーラスで調べ、そこから大辞林や精選版 日本国語大辞典に飛んで意味を確認しています。
この流れが実にスムーズで、自由自在に辞書間を行ったり来たり出来ます。
このようにシソーラスを起点にして、国語辞典に飛ぶという使い方は「有り」だなぁと実感しました。
裏を返せば、他の国語辞典アプリを持っていないと魅力が半減するとも言えるでしょう。
理想的辞書システムを作る
もう一つ興味深かったのは、付録の「理想的辞書システムとIT」という著者の論文に書かれていた内容です。
そこには下図のような三角形が描かれており、「②で言葉を見つけたらクリック一つで①へ飛んでその語釈を確かめる。それで良しとしなければ再びクリックして③へ行き、その後の正しい用法及び過去の引用例に当たる。」と書かれています。
さらにマルチリンガル版として、二つの三角形をリンクした図も示されています。
WebsterやRoget’s Thesaurusは良いとして、Usage COBUILDというのはCollins Cobuild English Usage(Collins コウビルド英語語法辞典)のことですかね。
TRIPP、BARTLETTというのは何のことか分かりませんが、言わんとしていることは伝わります。
物書堂のラインナップに当てはめてみると、こんな感じになるでしょうか。
(代表的な製品に絞って掲載。コリンズ英語辞典 + シソーラスは語釈辞典とシソーラスが両方入っているので、中央に置いています)
シソーラスを含めた連携例
私が持っている辞書はこれらの一部(しかも旧版が多い)ですが、以下のような連携が可能です。
最初の例は「影響」から「薫陶」に辿り着き、ふと英語で書くと何になるのか調べた例です。
三角形で書くと赤い矢印になります。
さらに「薫陶を受ける」を英語でstudy underと言うようなので、その用例を調べている例です。
三角形で書くと緑の矢印になります。
これは「理想的辞書システムとIT」に書かれた理想像に、かなり近いものが作れているのではないでしょうか。
欲を言えば、英語の類語辞典やコロケーション辞典が日本の学習者向けの製品しか物書堂のラインナップにないので、もっと本格的なものが欲しいと思います。(自分の英語レベルを考えると、これでも十分過ぎるのですが。。)
あとは、日本語のコロケーション辞典も欲しいですね。
アプリだとロゴヴィスタが研究社の日本語コロケーション辞典を出していますし、電子辞書だと学研の日本語コロケーション辞典を収録したものもあるようです。

辞書 by 物書堂で、いつ「理想的辞書システム」が完成するのか楽しみになってきました。
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