日本型キャリアデザインの方法―「筏下り」を経て「山登り」に至る14章 の感想

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30代半ばに高橋俊介さんのキャリアショックや、スローキャリアを読みましたが、キャリア論に関する本を手に取ったのはそれ以来です。

40歳になり、今の会社に入社して10年以上経ち、昨年末には初めて入院と手術を経験しました。色々な意味で人生の節目なんだなぁと実感している今日この頃。

何かの雑誌で著者の大久保幸夫さんが書かれた記事を読んで気になっていたので、日経の書評で新刊が出たことを知り、購入してみました。

副題にもなっている「筏下り」というのは、仕事に就いて10年~20年くらいまでの心構えです。不確実な状況の中で、偶然の出会いやチャンスを糧にしよう。激流を下りながら常に前を向いているイメージで行動しようということ。

ただいつまでも「筏下り」を続けているとゴールを見失い漂流してしまうので、適切なタイミングで「山登り」に種目変更しなければなりません。

「山登り」とはひとつの山を選んでその頂を目指すこと。同時にふたつの山は登れないので、この決断にはリスクを伴います。しかし、リスクを恐れて決断を先送りし続けると成長が止まってしまうというジレンマが。そして、一度決めたら腹をくくってプロフェッショナルへの道を登りきらなければならない。

すごく分かりやすい例えだと思います。自分としては「山登り」に切り替える時期に来ているのは分かっていて、登りかけたところで果たして本当にこれで良かったのかとウロウロしている段階なのかもしれません。腹を決めて眼前の山を登りきる、そんな覚悟を持ちたいですね。

「日本型―」と謳っているだけあり、国内のデータや事例を使っていて現実味があります。薄い本ですぐに読み切れますし、何となく「このままではイカン!」と思っている方には一読をお薦めします。

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